1: 海江田三郎 ★ 2016/05/27(金) 09:36:50.17 ID:CAP_USER
http://toyokeizai.net/articles/-/119636
熱烈な鉄道ファンとして知られるミュージシャンの向谷実さんが社長を務め、鉄道の運転シミュレーター開発など
で知られる企業「音楽館」。同社は昨年、板状の扉の代わりにバー(棒)を使うことで軽量化を図った新型のホームドアを開発、
昨秋に千葉県の幕張メッセで開かれた「鉄道技術展」に出展し、大きな反響を呼んだ。
その新型ホームドアの実用化に向けたプロジェクトが、現在着々と進んでいる。設置を計画しているのは、
福岡市の地下鉄と相互乗り入れを行うJR九州の筑肥線だ。鉄道信号のほかホームドアの分野でも大手である
日本信号と組み、同線の「九大学研都市駅」で今2016年度内の実用化を目指している。
音楽館が開発した新型ホームドアは、板状の扉の代わりにバーを使うことで従来型より大幅に軽くなっているほか、
バーをくしのように互い違いに配置しているため、ドアが開いた際もお互いの隙間に収納され、機器の厚みを抑えられるのが特徴だ。
国土交通省によると、ホームドアの設置駅数は2015年9月末時点で全国621駅。年々増えているものの、
普及のペースは決して速いとはいえない。その大きな理由はコストだ。従来型のホームドアは重量が重く、
設置の際にはホームの補強などに莫大なコストがかかる。そこで、以前からホームの安全性向上に関心を抱いていた
向谷さんが解決策として発案したのが、バー式のホームドアだ。
向谷さんがバー式ホームドアを考案したのは2015年の年明け。JR九州の青柳俊彦社長との雑談がきっかけだったという。
「ホームドアを設置できればいいが、重量が重くてコストもかかる」という話の中で、何気なく両手の指と指を交差させながら話していた
向谷さんがふと思いついたのが、板状の扉の代わりにバーを使ったホームドアのアイデアだった。
「これなら十分に安全が確保されるのではないか」。扉の代わりにバーを使うという向谷さんのアイデアに、青柳社長も「それは面白い」と評価。
実際にJR九州に提案することになったが、運転シミュレーターでは鉄道各社向けの業務用などで高い実績を誇る音楽館も、
ホームドアは全くの未経験分野。安全のための設備であることから実現へのハードルは高く、
一時は「この件はいったん仕切り直しかな、と思った」(向谷さん)という。
しかし、向谷さんはそこで立ち止まらなかった。「造るだけ造ってしまえ!」と実際に動作する試作品を開発し、
バー式ホームドアの特許も取得。試作品を昨年11月に千葉県の幕張メッセで開かれた「鉄道技術展」に出展し、大きな反響を呼んだ。
そして、その直前に公開された東洋経済オンラインの記事がきっかけとなり、音楽館にコンタクトを取ったのが
日本信号・ステーション安全営業部の南順一部長だった。
日本信号製のホームドアは全国各地の鉄道で採用されており、同社はこの分野の大手。一般的な板状の扉によるホームドアのほか
、ワイヤーを上下に昇降させることでドア位置の異なる車両に対応でき、重量も従来形より軽い昇降式のホームドアも開発している。
だが、鉄道会社からは従来と同じ一般的な横開き式のホームドアでも「もっと軽いものはできないのか」との声が以前からあったといい、
「何かいいアイデアがないかと悩んでいた」(南さん)。軽量化に向けたさまざまな案を模索していたとき、目に入ったのが向谷さん
のバー式ホームドアだった。「これはいけると思った」と南さんはいう。
向谷さんは、スタッフに「日本信号からバー式ホームドアに興味があると連絡が来た」と聞いたときは「『そんなところから
いきなり話があるなんてウソだろ』と思った」と話す。だが、南さんからのメールを実際に確認した向谷さんは
「責任ある立場の方から直接アプローチしてこられた」ことに驚き、同社と実現に向けた取り組みを進めることにした。
その後、日本信号の工場を訪れた向谷さんは「このような方式(バー式ホームドア)を思いついた皆さんに心から敬意を表します」
と語る同社の設計者らの熱意に感銘を受け、改めて「我々もがんばろうと思った」という。
熱烈な鉄道ファンとして知られるミュージシャンの向谷実さんが社長を務め、鉄道の運転シミュレーター開発など
で知られる企業「音楽館」。同社は昨年、板状の扉の代わりにバー(棒)を使うことで軽量化を図った新型のホームドアを開発、
昨秋に千葉県の幕張メッセで開かれた「鉄道技術展」に出展し、大きな反響を呼んだ。
その新型ホームドアの実用化に向けたプロジェクトが、現在着々と進んでいる。設置を計画しているのは、
福岡市の地下鉄と相互乗り入れを行うJR九州の筑肥線だ。鉄道信号のほかホームドアの分野でも大手である
日本信号と組み、同線の「九大学研都市駅」で今2016年度内の実用化を目指している。
音楽館が開発した新型ホームドアは、板状の扉の代わりにバーを使うことで従来型より大幅に軽くなっているほか、
バーをくしのように互い違いに配置しているため、ドアが開いた際もお互いの隙間に収納され、機器の厚みを抑えられるのが特徴だ。
国土交通省によると、ホームドアの設置駅数は2015年9月末時点で全国621駅。年々増えているものの、
普及のペースは決して速いとはいえない。その大きな理由はコストだ。従来型のホームドアは重量が重く、
設置の際にはホームの補強などに莫大なコストがかかる。そこで、以前からホームの安全性向上に関心を抱いていた
向谷さんが解決策として発案したのが、バー式のホームドアだ。
向谷さんがバー式ホームドアを考案したのは2015年の年明け。JR九州の青柳俊彦社長との雑談がきっかけだったという。
「ホームドアを設置できればいいが、重量が重くてコストもかかる」という話の中で、何気なく両手の指と指を交差させながら話していた
向谷さんがふと思いついたのが、板状の扉の代わりにバーを使ったホームドアのアイデアだった。
「これなら十分に安全が確保されるのではないか」。扉の代わりにバーを使うという向谷さんのアイデアに、青柳社長も「それは面白い」と評価。
実際にJR九州に提案することになったが、運転シミュレーターでは鉄道各社向けの業務用などで高い実績を誇る音楽館も、
ホームドアは全くの未経験分野。安全のための設備であることから実現へのハードルは高く、
一時は「この件はいったん仕切り直しかな、と思った」(向谷さん)という。
しかし、向谷さんはそこで立ち止まらなかった。「造るだけ造ってしまえ!」と実際に動作する試作品を開発し、
バー式ホームドアの特許も取得。試作品を昨年11月に千葉県の幕張メッセで開かれた「鉄道技術展」に出展し、大きな反響を呼んだ。
そして、その直前に公開された東洋経済オンラインの記事がきっかけとなり、音楽館にコンタクトを取ったのが
日本信号・ステーション安全営業部の南順一部長だった。
日本信号製のホームドアは全国各地の鉄道で採用されており、同社はこの分野の大手。一般的な板状の扉によるホームドアのほか
、ワイヤーを上下に昇降させることでドア位置の異なる車両に対応でき、重量も従来形より軽い昇降式のホームドアも開発している。
だが、鉄道会社からは従来と同じ一般的な横開き式のホームドアでも「もっと軽いものはできないのか」との声が以前からあったといい、
「何かいいアイデアがないかと悩んでいた」(南さん)。軽量化に向けたさまざまな案を模索していたとき、目に入ったのが向谷さん
のバー式ホームドアだった。「これはいけると思った」と南さんはいう。
向谷さんは、スタッフに「日本信号からバー式ホームドアに興味があると連絡が来た」と聞いたときは「『そんなところから
いきなり話があるなんてウソだろ』と思った」と話す。だが、南さんからのメールを実際に確認した向谷さんは
「責任ある立場の方から直接アプローチしてこられた」ことに驚き、同社と実現に向けた取り組みを進めることにした。
その後、日本信号の工場を訪れた向谷さんは「このような方式(バー式ホームドア)を思いついた皆さんに心から敬意を表します」
と語る同社の設計者らの熱意に感銘を受け、改めて「我々もがんばろうと思った」という。
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